昨今、日本ではブラック企業という言葉が流行し、厳しい労働環境に苦しむ労働者は後を絶ちません。しかしながら、その中でもひと際厳しい働き方を強いられている職業があります。それが介護士です。介護業界は一般に「きつい・汚い・危険」の「3K」と評されるほどに劣悪な労働環境だとみなされており、そこで働く介護士は、仕事をする上でどのようなストレスを抱えているのでしょうか。第一に、その仕事量の多さは大きなストレス要因となっているでしょう。介護士は利用者の一日に密着し、様々な生活シーンをサポートする仕事ですので、その仕事量は膨大で、かつ体力仕事になります。加えて、先述のような業界に対するイメージもあり、介護業界では慢性的な人材不足が叫ばれています。増え続ける仕事に対して、働く介護士が減り続けていくことで、介護士を続ける人には相当の負荷がかかっているのです。

さらに、介護士にはハラスメントというストレス要因が存在します。介護士が受けがちなハラスメントは、利用者からの暴力や暴言といったハラスメントもあれば、同じスタッフ間でのいじめやパワハラといったものも存在します。介護サービスの利用者は、サービス料を支払っているという立場から自分を優位だと考える人も多く、またスタッフも仕事のつらさから同僚に当たってしまうケースもあります。どちらにしても他の人に相談することができない人も多く、ストレスを抱え続け、肉体的・精神的に不調をきたしてしまう人もいるのです。こういったストレスは都度リフレッシュするなどで対処し、どうしても耐えられない場合は勇気を出して他の人に相談することも忘れないようにしましょう。